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【ウルトラマンマックス第30話「勇気を胸に」レポ担当しー坊主】
カイトは夢を見ていた。
森を彷徨い、荒野を走るカイトの眼前に立っていたのはマックス。
だが彼は、背を向け、消えていった。
DASH隊員でもないのに無謀にもダッシュバードに乗り込み、墜落の危機に瀕した
、あのとき。あのとき、赤い玉が通り過ぎて……。
「勇気と無茶は違う」。ヒジカタ隊長が言い放つ。あのとき、カイトを包んだか
に見えた赤い玉はそのまま通り過ぎ、カイトは――。
はっ……! カイトは飛び起きた。夢だった。
――マックス、どうしてきみは俺を選んだんだ……?
龍厳岳でグランゴンの死骸が発見されたという。他の怪獣に食われた形跡もある
。かつてグランゴンと戦った怪獣ラゴラスの別個体の仕業だろうか。DASHとUDFは
現地に向かった。サンプルを採取したショーンは早速、撃退方法の開発を急ぐ。
そこへエリーから、地形異常を検知したという連絡が入った。怪獣出現か。隊員
一同、迎撃態勢に入る。
カイトはアルファに乗り込もうとした、そのとき、マックスとの出会いをふと思
い出した。もし、あのときマックスに出会わなかったら……。
地中からラゴラスエヴォ出現。バード2機で総攻撃を仕掛けるが、ミサイルはまっ
たく歯が立たない。ミズキが攻撃を受ける。カイトはそれを見て、マックススパ
ークを取り出した。だが……。
自分はマックスの力に頼ってばかりだ――。カイトは意を決してスパークを胸に
しまい、アルファでラゴラスエヴォの気を引く行動に出た。作戦が功を奏し、コ
バの攻撃が見事ヒット。しかし直後、ラゴラスエヴォは地中に潜り、取り逃がし
てしまった。
進化する怪獣・ラゴラスエヴォ。知能も進化している。まるで嘲笑っているかの
ような目、声……。
ショーンの新兵器開発を待ちわびる隊員たち。カイトが一人席を立ち、様子を窺
いに行った。
ショーンは悪戦苦闘していた。実験はことごとく失敗。AZレーザーなるプランは
出来ているものの、発射する前に爆発。バードに搭載すれば……言わずもがな。
励ますカイトにショーンは憮然と吐き捨てる。出来なくてもマックスが助けてく
れるさ、と。ショーンは本心を明かした。今日、始めて怪獣を怖いと思ったこと
、兵器の開発は、怪獣を倒すことを楽しんでいただけだったのかもしれないこと
。
カイトも本音を漏らした。「マックスに頼ってばかりいたかな」
中学生の頃から旅が好きで、よく家を空けていた。地震災害で親を亡くしたとき
も、旅に出ていた。自分は親を助けられなかった。だけど、それが運命だとは思
いたくない。
カイトはショーンに語りかけた。親は救えなかったけど、これから誰かを救うこ
とは出来る。ショーンには才能があるのだから頑張ろう、と。自分たちが頑張ら
なきゃ、マックスだって助けてくれない、と。
立ち直ったショーンは、AZレーザーの完成を誓う。そんな2人をミズキはそっと見
つめていた。
再び、ラゴラスエヴォが出現した。ショーンが完成させるまで、DASH一丸となっ
て怪獣を抑えようと、隊員たちは攻撃に向かった。
しかし、彼等の攻撃はことごとく止められる。ミズキも撃墜され、絶体絶命のピ
ンチだ。
カイトは走った。あの時と同じ状況に、迷いもあった。
――マックス、教えてくれ。
文明の進んだ惑星が宇宙と調和できるか監視していると答えるマックス。干渉は
しない、とも。だが……。
――カイトの、みんなを守りたいという気持ちが私を動かした。自分の判断を信
じろ。
マックスの言葉を聞いたカイトに、もう迷いはなかった。墜落寸前のミズキの目
に、うなずくマックスの顔が飛び込んだ。「マックス! ありがとう、もう大丈
夫!」
ラゴラスエヴォに挑むマックス。だが、ラゴラスエヴォは予想以上に手強い。ギ
ャラクシーを召喚するも、押し負けて、マックスは後ろに吹っ飛ばされてしまっ
た。
そのとき、ようやくAZレーザーが完成した。ショーンがデータをバード2機に転送
する。
立ち上がったマックスのマクシウムソード、そしてミズキとコバの息の合った見
事なコンビネーション攻撃で、ついにラゴラスエヴォ撃破に成功する。
今はマックスの力が必要だが、彼の期待に精一杯応えよう、そう固く心に誓うカ
イトだった。
そして、いつかウルトラマンたちのように宇宙へ……。
【登場キャラクターファイル38 ラゴラスエヴォ】
名前:進化怪獣(しんかかいじゅう) ラゴラスエヴォ (第30話「勇気を胸に」登場)
出身:龍厳岳
身長:54メートル
体重:60000トン
攻撃能力:口から相手を瞬時に蒸発させることが可能な超温差光線を吐く。
特徴:マックス第1話に登場したラゴラスとは別の個体で、同じく別に存在していたグランゴンを食べ、冷凍怪獣と溶岩怪獣双方の属性を兼ね備える姿へと進化を遂げた。
胸部にはグランゴンの特徴であるマグマコアを備え、口から吐き出す超温差光線は相手を瞬時に蒸発させる威力を持つ。
その強さは、マクシウムカノン、ギャラクシーカノンさえ寄せ付けない。
ショーンの開発したAZレーザーで対抗する。
【制作スタッフ・番組クレジット 第30話 「勇気を胸に」】
2006/1/21 第30話 「勇気を胸に」
進化怪獣 ラゴラスエヴォ 登場
《キャスト》トウマ・カイト 青山草太 / コバ・ケンジロウ 小川信行 / コイシカワ・ミズキ 長谷部 瞳 / ショーン・ホワイト ショーン・ニコルス / エリー 満島ひかり / ヒジカタ・シゲル 宍戸 開 / ヨシナガ教授 桜井浩子 / 正岡邦夫 / 相馬絢也 / 福田大助 / 早川プロダクション
《スーツアクター 》 寺井大介 / 岩田栄慶 / 丸山貢治
《声の出演》中井和哉
《ナレーター》佐野史郎
《脚本》小中千昭
《監督・特技監督》高野敏幸
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